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中国との戦争に負けた日本 [国際]

第二次世界大戦で日本は負けたのであるが、それはアメリカに負けただけで、中国には勝っていたなどという人がいる。桜井よし子なんて人もそうだ。平和ボケもいいとこで、戦争とは何かを解っていない。

開国による近代化が遅れた清国は、近代兵器をいち早く取り入れた日本に、青龍刀と火縄銃で立ち向かおうとしたが、明らかにそれは無理だった。日清戦争は接戦などではなく、日本の圧勝が明白だった。辛亥革命で中華民国が出来て、多少近代装備も手にいれたが、職業軍人の養成機関もなく、やはり日本の強烈な武力を防ぎ様もなかった。

武力の基盤がなく、いかなる戦闘でも勝ちようがないのだから、戦争を単に戦闘の積み重ねと見るならば負けるしかない。しかし、これで終らないのが戦争である。毛沢東は「持久戦論」で、日本軍の強豪部隊とは正面から戦うことをせず、常に弱いところに廻ることを提唱している。結果ではなく、戦闘に負けて戦争に勝つという戦略が意図されていたのだ。

国民党も、八路軍ほど徹底してはいないが、基本的には同じ戦略を取った。日本軍が、破竹の勢いで、次々に都市を陥落させたが、それは予定の行動だということになる。首都南京を手に入れて、日本軍は勝利を宣言したが、国民党は重慶に首都を移した。首都陥落で終わりにならない体制が整えられていたのだ。

このあたりは、日本と全く異なる。日本には持久戦略などなかった。一部の軍人は、たとえ東京がアメリカ軍に占領されても、地方で抵抗が続くと期待していたが、そんなことは微塵も起こらなかった。もともとそんな戦略がなかったからだ。戦闘に負けて戦争に勝つなどということは、準備した戦略が無ければ起こらない。

中国は、勝てない戦争を戦ったのではない。いくらでも退くが、降伏せずあくまで闘い続けるのが持久戦論で述べられている戦略だ。中国が満州から退けば、日本はソ連と国境を接して対峙しなければなくなる。広大なソ連と睨みあうためには、ヨーロッパの独伊と同盟せざるを得ない。そうなれば、英米との対決は必至だ。中国に必要なことは、戦闘に勝つことではなく、闘い続けることだったのだ。

戦争は空から降ってくるものではない。アメリカの参戦は中国によっ仕組まれたものである。日中開戦10年にして、日本が真珠湾を攻撃したとき、蒋介石は「これでやっと勝てた」と言った。おそらく、毛沢東も延安で同じように考えただろう。15年戦争の最後の5年がアメリカの関与した部分ではあるが、この戦争がなにをめぐって戦われたかをみれば、あきらかに中国の持久戦争の結末である。

これを見落として「中国には勝った」などと考えるのが、いかに浅はかな見方であるかは解るだろう。

このような浅はかな見方に飛びつくのは、昨今の経済状況によるものだ。明らかに台頭する中国に日本経済は押されている。現実を直視して誤りを正すべきなのだが、現実に目を瞑りたいために、「中国製品は質が悪い」ということを好んで繰り返す人がいる。こういう人が好む、GAPやPOLOの衣類は、多く中国製だ。ティファールのポットは日本製より優れているが、これも中国製だ。中国の生産技術はすでに一部では日本を上回っているが、そのうちに全面的に優れていることを認めざるを得なくなる。国内でもの作りを止めてしまって技術が保てるはずがない。1950年代には日本の製品が粗悪な安物と評されていたのを誰も思い出さないのだろうか。

地理的条件を考えてみれば解るのだが、日本は10億の人口を持つマーケットに隣接している。これを、どう取り込んで、独自の位置を占めるかが今からの日本にとって最大の関心事でなければならない。尖閣などという小さなことに目を奪われて大事なことを見落としていないだろうか。

アメリカのアジアにおける尖兵となって、中国と対峙するなどということに、一体どのような展望があるのか?そのうち、中国の生産が減って、日本とアメリカがアジアで繁栄するとでも夢想しているのだろうか?少しは現実を直視すべきだろう。

アメリカは、すでに日本の頭越しで中国と結ぼうとしている。アメリカに忠誠を尽くしていたつもりが、こけにされて、日本がすべて悪役になり、米中から見放されるときが来るかもしれない。「中国には勝った」などという浅はかな考えをしていては、到底ここから抜け出せない。


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