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これじゃダメだよ、日本の商品 [社会]

もう何十年も前の事だが、僕がアメリカに初めて行った時、中古の車を買った。フォードグラナダV8、5000CCのでかい車だったが、これが安かったのだ。ふんわりと、柔らかな乗り心地で、室内は防音が効いてまるっきり静かだ。こんな車は、ガソリンも食うし、日本ではとても乗れない。

丁度そのころ、ホンダやトヨタの車がアメリカにも進出し始めていた。「日本の車はいいね。ガソリンも食わないし、故障も少ない。」こう言ってほめる人が多かった。彼等が特に気に入ったのは「スイッチやノブなどがあるべきところにある」ということで、使用者のことを考えたきめの細かい配慮が日本車の決め手だった。

話が、アメ車の日本への輸出が少ないことに及んで、アメリカの車には日本のドライバーにこれっぽっちの配慮もないことを話すと皆一様に驚いていた。座席はやたら大きいし、車高が低くて未舗装の道は走れない、極めつけは左ハンドルだ。アメリカの友人たちは「これじゃ、輸出なんてできっこないよな」と驚いていた。アメリカの車メーカーは、高性能な車が売れないはずはないと傲慢に構えていたのだ。

案の定、それから数年して、日本車が全米市場を総なめにして、アメリカの自動車会社が危機に陥る事態が起こった。

日常使う製品と言うものは、会社によってそれほど変わるものではない。ほんのちょっとした気配りが違いとなって現れるのだ。アメリカでは鉛筆削りは何十年も同じものが使われている。これに対して日本では毎年ちがうデザインのものが出て、自動的に鉛筆を抑えたり、削り終わったら止まったり、削りかすが簡単に捨てられたり、様々な工夫が見られる。名もない中小企業の現場技術者たちが、日々努力を重ねてこういった気配りの技術を支えていた。

ところが、今はどうだろう。リストラで開発技術者はどんどん解雇され、現場は派遣やアルバイトばかりになっている。東南アジアへの輸出は、フィリピンにもベトナムにも同じ物が送られている。日本製品は品質がいいから、どこでも売れるはずだという傲慢さそのものではないか。

東南アジアでは韓国や台湾の製品の評判が良い。それは、日本に変わってあのきめ細かな対応をやっているからだ。車にしたって、日本車の場合、パンク修理のしやすさとか、未舗装道路も走れるショックアブソーバーだとかについての配慮は見られず、ただ豪華さを強調するパンフレットばかりだ。

これでは日本製品は売れなくなる一方だろう。今はまだこういった変化が目立っていないが、そのうち誰もが頭を抱える事態が起こる。かつてアメリカが歩んだ道を、さらに下手な歩き方で進むのが日本であっていいのかと言いたくなる。
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