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なぜ拉致事件は隠蔽されたか [北朝鮮]

拉致問題には3つの大きな謎がある。事件の隠蔽拉致の目的、そして解決の目途が立たないダラダラ外交が延々と続けられている謎だ。

最初の謎である公安当局による事件の隠蔽を考えてみよう。すぐに対応しえおれば、クリントン式の解決もあったのだから、本当はこの事件に一番責任があるのは公安当局だ。拉致は20年も隠されたままになっていた。国会で追及されてはじめて北朝鮮による拉致だと認めた。事件を隠したかったのは、北朝鮮の工作員に好き勝手な行動を許す当局の甘さを追及されたくなかったからだとは思える。

しかし、政府の姿勢に大きな影響を与えていたのは1973年の金大中事件だろう。後の韓国大統領となる金大中氏が東京ホテル・グランドパレス2212号室で、韓国中央情報部(KCIA)により拉致され、韓国に連れて行かれた事件で、政府はだんまりを決め込んだ。この事件にはだれもが驚いた。白昼堂々とKCIAが日本の首都で拉致事件を起こし、密航船で韓国に連れ帰ったのである。

税関もパスポートもスルーで国家主権の侵害もいいところで、しかもそれが隣国の政府機関なのだから国際的な大問題に発展するのが普通だ。しかし、韓国の朴正煕を擁護するアメリカの要請に従って日本政府はこれを問題にしないことにした。これには政府への国民の批判が集中していた。もし、この時点で北朝鮮に抗議すれば当然、韓国にも抗議しなければならないことになる。政府は北朝鮮に対してもだんまりを決め込むほかなかったのだ。この日米韓のやりとりの詳細は未だに明らかにされていない。

当時は冷戦のさなかで、盛んに「ソ連の脅威」「中国の脅威」が宣伝され、軍備強化の理由とされていた。北朝鮮は自衛隊の10分の一の武力しか持たず、脅威としては取るにたらないものであるから、政府としては、政治的にことさらに取り上げる価値も無かった。金大中事件を沈静化させるために北朝鮮問題はタブー化していたのだ。だから、あくまでも只の失踪事件としか扱わなかったのだ。

冷戦が終わり、「ソ連の脅威」がなくなって初めて北朝鮮が政治的に利用できる悪役となったわけである。今や脅威を煽り立てられるのは北朝鮮のテポドンしかない。しかし、現実的には北朝鮮の武力は弱小で、テポドンの何千倍もの攻撃力を持つトマホークが多数配備されている日本の方がよほど大きな脅威を与えているだろう。

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